| Vol028 連立方程式 2007年7月15日
VOl027の問題の解説です。 連立方程式の文章題も、考え方は基本的に1元1次方程式と同じです。
文章題の解き方の基本は、 1、わからない数を(求める数)文字
x、y で表します。 2、問題の中で、示されている数量を、全部、書き出します。 3、わからない数と他の数量の関係を数学的な表現に直してから、
2つの等式を作ります。これらの等式は、互いに違う側面から作ります。 4、方程式を解きます。 問1 A君は本屋で、あるマンガ本を何冊か買いました。A君が買ったマンガ本一冊の
値段は320円です。A君は5000円札を出して、おつりをもらいました。 友達B君は、違うマンガ本を何冊か買いました。B君が買ったマンガ本一冊の
値段は350円です。B君は、10000円札を出しておつりをもらいました。 A君のもらったおつりは、B君がもらったおつりより、4150円少なかったそうです。
また、A君とB君が買ったマンガ本を合わせると12冊になります。 A君とB君が買ったマンガ本の冊数はそれぞれ、何冊ですか? 解答
1、わからない数を(求める数)文字 x、y で表します。 問題で求めているA君とB君が買ったマンガ本の冊数をそれぞれ
x、yとします。 2、問題の中で、示されている数量を、全部、書き出します。
A君が買ったマンガ本の冊数:x B君が買ったマンガ本の冊数:y A君とB君が買ったマンガ本の合計冊数:12
A君が買ったマンガ本の値段:320x B君が買ったマンガ本の合計:350y A君のもらったおつり:5000−320x
B君のもらったおつり:10000−350y A君のもらったおつりとB君のもらったおつりの差:4150 3、わからない数と他の数量の関係を数学的な表現に直してから、
2つの等式を作ります。これらの等式は、互いに違う側面から作ります。 A君とB君が買ったマンガ本を合わせると12冊である。
x+y=12 ‥(1)
A君のもらったおつりは、B君がもらったおつりより、4150円少ない。 5000−320x=10000−350y−4150
‥(2) これで、2つの方程式ができました。 4、方程式を解きます。
(1)より、x=12 −y これを(2)に代入します。
5000−320(12−y)=10000−350y−4150 320y+350y=10000−4150−5000+3840 670y=4690
y=7 x=12−yから、x=5 答え:A君が買ったマンガ本の冊数は5冊、B君が買ったマンガ本の冊数は7冊
逆に、このとき題意を満たす。 問2 ある直線の道路があります。この道路のそれぞれの端にA君、B君がいます。
A君、B君は向き合う形で同時に走りだし、それぞれ端まで行き、同じ事を 繰り返します。 1回目、A君、B君が同時に出発して、40秒後にすれちがいました。
2回目、A君、B君が同時に出発して、35秒後にすれちがいました。 1回目のA君のスピードは、2回目のA君のスピードの2分の1です。
1回目のB君のスピードは、2回目のB君のスピードの2倍です。 1回目のA君、B君のそれぞれのスピードを求めなさい。 道路の長さは280mとします。
解答 1回目のA君、B君のそれぞれのスピードを
x m/s、y m/s とします。 1回目のA君のスピード: x m/s
1回目のB君のスピード: y m/s 1回目のA君とB君がすれちがうまでの時間:40秒後 1回目のA君とB君がすれちがうまで、A君が進んだ距離:40x
1回目のA君とB君がすれちがうまで、B君が進んだ距離:40y 2回目のA君のスピード: 2x m/s 2回目のB君のスピード:
y/2 m/s 2回目のA君とB君がすれちがうまでの時間:35秒後 2回目のA君とB君がすれちがうまで、A君が進んだ距離:70x (2x
×35) 道路の長さ:280m
1回目のA君とB君がすれちがうまで、A君とB君がそれぞれ進んだ距離を合わせると、 道路の長さに等しい。
40x+40y=280 ‥(1) 2回目のA君とB君がすれちがうまで、A君とB君がそれぞれ進んだ距離を合わせると、
道路の長さに等しい。 
方程式を解きます。 (1)の両辺を40で割って、x+y=7‥(1)
x=7−yと変形して、 (2)に代入します。 
-140y+35y= -420 -105y=
-420 -105y= -420 y= 4
x=7−yから、x=3
答え:1回目のA君のスピードは、3 m/s、1回目のB君のスピードは、4 m/s 逆に、このとき題意を満たす。
問3 食塩水が入った容器が2つあります。容器Aの食塩水30gと、容器Bの食塩水20gを
取り出し混ぜたら、6.2%の食塩水ができました。 次に、容器Aに入っている食塩水24gと、容器Bの食塩水26gを取り出し混ぜたら、
6.56%の食塩水ができました。容器A、Bのそれぞれの食塩水の濃度を求めなさい。 解答
容器A、Bのそれぞれの食塩水の濃度をそれぞれ、x%、y%とします。 容器Aの食塩水の濃度:x%
容器Bの食塩水の濃度:y% 容器Aの食塩水30gに含まれる食塩の量:30x/100 容器Bの食塩水20gに含まれる食塩の量:20y/100
容器Aの食塩水30gと容器Bの食塩水20gを混ぜたときの食塩水の濃度:6.2% 容器Aの食塩水24gに含まれる食塩の量:24x/100
容器Bの食塩水26gに含まれる食塩の量:26y/100 容器Aの食塩水24gと容器Bの食塩水26gを混ぜたときの食塩水の濃度:6.56%
容器Aの食塩水30gと容器Bの食塩水20gを混ぜたときの食塩水の濃度は6.2%である。 
容器Aの食塩水24gと容器Bの食塩水26gを混ぜたときの食塩水の濃度は6.56%である。

(1)の両辺に1000をかける。
 6x+4y=62
‥(3)
(2)の両辺に10000をかける。 
48x+52y=656 ‥(4)
(3)の両辺を8倍して、(4)を引く。
48x+32y=496 −)48x+52y=656 -20y=-160
y=8 y=8を(3)に代入して、x=5 答え:容器Aの食塩水の濃度は、5%、容器Bの食塩水の濃度は、8%
逆に、このとき題意を満たす。 問4 2桁の数Aがあります。十の位の数と一の位の数を足すと、8になります。
例えば、2桁の数が71であれば、7+1=8という意味です。 この数の一の位と十の位を交換した数を数Bとします。 すると、数Aから数Bを引くと、36になります。数Aを求めなさい。
解答 数Aは、2桁の数であるから、十の位の数を
x、一の位の数を yとおくことができます。 数Aの十の位の数:x 数Aの一の位の数:y
数Aそのもの:10x+y 数Aの十の位の数と一の位の数との和:8 数Bの十の位の数:y 数Bの一の位の数:x
数Bそのもの:10y+x 数Aから数Bを引いた数:36 数Aの十の位の数と一の位の数との和は8である。
x+y=8 ‥(1) 数Aから数Bを引いた数は36である。
10x+y−(10y+x)=36 10x+y−10y−x=36 9x−9y=36
‥(2) (1)から、x=8−y これを(2)に代入。
9(8−y)−9y=36 72−9y−9y=36 -18y= -36
y=2 x=8−yより、x=6 答え:数Aは62、逆に、このとき題意を満たす。
問5 360立方センチメートルのケーキがあります。これをA君、B君に、ある割合で、 分けて置いておきました。しかし、優しいB君は自分のケーキを40立方センチ
メートル切って、A君にあげました。 すると、A君とB君のケーキの割合は23:22になりました。 もともと分けて置いた2人のそれぞれのケーキの体積を求めなさい。
解答 もともと分けて置いた2人のそれぞれのケーキの体積を
x 立方センチメートル、 y 立方センチメートルとします。 ケーキの体積:360立方センチメートル
もともとのA君のケーキの体積:x 立方センチメートル もともとのB君のケーキの体積:y 立方センチメートル B君がA君にあげたケーキの体積:40立方センチメートル
B君があげた後のA君とB君のケーキの割合:23対22 A君のケーキの体積とB君のケーキの体積の和は360立方センチメートルである。
x+y=360 ‥(1) B君があげた後のA君とB君のケーキの割合は23対22である。
(x+40):(y−40)=23:2から、
両辺に、(y−40)及び、22をかける。 22(x+40)=23(y−40)
22x+880=23y−920 22x−23y= -1800 ‥(2) (1)より、x=360−y
これを(2)に代入。 22(360−y)−23y= -1800 22(360−y)−23y=
-1800 -22y−23y= -1800−7920 -45y= -9720 y= 216
x=360−yより、x=144 答え:もともとのA君のケーキの体積は144立方センチメートル、
B君は216立方センチメートル。逆に、このとき題意を満たす。 いかがでしたか?
実は、これらの問題は全て、連立方程式でなくても、文字が1つだけの方程式である 1元1次方程式で解ける問題です。ただし、どちらの方が解きやすいかといった事は、
あります。 問3の食塩水の濃度の問題は、文字を2つで、連立方程式をたてた方が、文字を1つで
やるよりも式がたてやすいです。 それは、問題文の説明にしたがって、そのままを式にしやすいという事です。
すなわち、「食塩水が入った容器が2つあります。‥6.2%の食塩水ができました」を 1つ目の式、次に、「容器Aに入っている食塩水24gと、‥6.56%の食塩水ができま
した」を2つ目の式にしています。 これが、例えば、容器Aの食塩水の濃度を x %としただけでは、ちょっと、その先、
どう展開してよいか、考えてしまいます。確かに容器Bの食塩水の濃度を x を使って 表すことはできますが、式が面倒です。(実際にやってみるとよいと思います)
ところで、文字を2つ使う場合は、2元1次方程式が1つだけでは、 文字の値を得ることはできません。
つまり、もうひとつ、違う側面から2元1次方程式をたてる必要があることを 忘れてはなりません。 では、次に文字が3つの連立方程式を説明します。
文字が3つの方程式を3元1次方程式と言います。 2元1次方程式の連立方程式は、式が2つでしたが、
3元1次方程式は、式が3つです。逆に3つないと、文字の値が1つに定まりません。 3元1次方程式の連立方程式の解き方は、基本的に2元1次方程式の連立方程式の
場合と同じです。 すなわち、文字を消去していって、1つだけにして、それを求めてから、他の文字を
求めるのです。 実際にやってみましょう。 次の連立方程式を解きなさい。
x+y+z=10 ‥(1) x−y+2z=11 ‥(2) 4x+y−z=9 ‥(3)
解き方としては、1文字消去して、2元1次方程式の連立方程式の形にすることです。 何を消すかは、消しやすい文字で良いのです。この場合、yを消すことにします。
まず、(1)と(2)を足します。
x+y+z=10 +)x −y+2z=11 2x+3z=21 ‥(4) xとzだけの2元1次方程式ができました。
次に、(2)と(3)を足します。 x−y+2z=11
+)4x+y −z=9 5x+z=20 ‥(5) もうひとつのxとzだけの2元1次方程式ができました。
2x+3z=21 (1)と(2)の連立方程式を解きます。下段の式の両辺を3倍して。
上の式から下の式を引きます。 2x+3z=21 −)15x+3z=60
-13x=-39 x=3 x=3を(1)または(2)の式に代入して、z=5
これらを(1)の式に代入して、y=2 最後にこれらの数値を、(2)、(3)にも代入して、等式が成り立つかを確認して、
終わりです。 答え:x=3、y=2、z=5 2元1次方程式を2つ作る際、(1)と(2)から1つ、(2)と(3)から1つと作りましたが、
もちろん、他の組み合わせからでもOKです。 このように、文字が3つでも、まず、1つを消去して、2つにして、さらに1つを
消去して、1文字の数を求めます。 次の連立方程式を解きなさい。 問1 x+2y+3z=4
-x+3y−5z=15 2x−4y−z=-2 問2 x+2y=8
-y+3z=16 z−4x=15 次回は、問題の解答と、不等式です。
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